このたび当事業所から就職をされ、卒業にあたり当事業所メンバー・スタッフを前に就職に向けてのメッセージをいただきました。
本人よりそのメッセージをホームページへの記載の許可をいただきましたので掲載いたします。
◆Wさんの卒業メッセージ
今回契約社員という形ではありますが、障がい者枠での雇用が決まりましたので、この場でご挨拶をさせていただきます。
一年と1か月、大変お世話になました。私は、はじめは様々な生活リズムの形成からスタートする形になり、なかなかゆっくりな進行だったんですが、その分じっくりと自分に向き合う事ができたように思います。いろいろなプログラムを通して自分の苦手分野や得意分野を改めて見つめ直す事ができ、みなさんの様々な意見に触れることができたからこそ発見ができたことも多くありました。
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アスクという失敗を許される場で挑戦を怠ったことは、わたしの抱えるべき課題の一つなのだと思います。例えば、苦手だったり、飽きてしまったり、気が向かなかったりすることもあると思います。そんな中でも嫌がらず試してやってみる、継続してみるということは、個人的に大切なことだと後になってから思っています。そして、アスクはその経験を積める場所だと思っているので、後になってから、もっとやっておけば良かったと思うことのないように、みなさんにはいろいろと試して、続けて、何かの閃きに繋げてほしいと思っています。
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アスクでは雇用を前提とした実習もあると話には聞いていたのですが、自分には無縁のものだと思っていたので、いまだに実感の湧かない心地がしています。
もちろん、実習での雇用を目標にしない場合でも、自分にどういった適性があるかを知るチャンスでもあると思います。就職に対するイメージがしにくい場合などにも掴めるものが見つかるかもしれませんので、個人的には利用するつもりで、経験を身につけていければ今後に繋がるものもあるのではないかと考えています。そのためのサポートはいろいろと考えていただけるので、あまり肩肘を張らずに挑めるかと思います。
相談できる、協力してくれる誰かがいる環境というのは絶対のものではなくても、とても幸運なものだと思います。最終的に判断するのは自分かもしれませんが、一人ではないということはそれだけで強みになります。だからこそ、その環境に胡坐をかくのではなく、感謝を忘れずに、しっかりと自分の糧にしていきたいと思っています。
貴重な経験をさせてくださって、ありがとうございました。ご迷惑をおかけしたことも多々あったかと思いますが、正規雇用を目指しじっくり着実に進んでいきたいと思います。
みなさんの今後も、よいものでありますように。ご健闘をお祈り申し上げます。
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抜粋させて頂いておりますが、この様なお言葉をいただきました。堂々と挨拶をされる姿に感動しました。
そして、改めて支援者の在り方を振り返らせていただけた思いです。
◆支援者からのコメント
Wさんは約1年の訓練後に就職されました。
週3回の通所からはじめて少しずつ、生活リズム形成や通い続ける気力をつけられました。また、ご自身はできていることは多いけれど、自己評価が低い印象がありましたが実習等を通じて、真面目に目の前の事に取り組まれる姿勢や、作業への適性などを評価されること等を通じて少しずつ自信も獲得されていき、Wさんに来て欲しいという会社からお声がかかり、就職へと至りました。
私はWさんの「目の前のことにコツコツと取り組める力」や「目の前のことをただ単にこなすわけではなく、楽しもうとされる向き合い方」本当に素敵だと思いますし、私自身も勉強させて頂きました。
アスクでは就職が決まられた方への定着支援も行っております。
真面目すぎて、自分を追い込みすぎることがないように、今後も定着支援での面談や職場訪問を通じて、ご自身の希望する正規雇用につながるお手伝いが出来ればと思っております。
今後も皆様の思いに寄り添った支援が出来る様、スタッフ一同取り組んで参ります。